マンション管理の種類について
マンション管理とは、入居者募集やトラブル対応、設備の点検など幅広い業務のことを指します。
オーナーさま(大家さま)自身が管理を行う「自主管理方式」、まるごと一棟借上げさせる「サブリース方式」、管理業務を一定の管理料で委託する「管理委託方式」といった種類があります。
-
自主管理方式
管理会社には委託せず、オーナーさま自身で管理業務を行う方法です。管理に関する業務としては、家賃の徴収、滞納者への督促、入居者管理、設備の点検、清掃業者の選定・発注、トラブル・クレーム対応など、これら以外にも業務内容は多岐にわたります。お金にかかわる分野から、良質な居住環境を提供するための作業まで全て自分で行う必要があります。非常に手間のかかることですが、管理会社に依頼する必要がないため、月々の管理料がかからないというメリットがあります。
-
サブリース方式
サブリース会社がオーナーさまから建物1棟をまるごと借り上げ、それを第三者へ転貸する方法です。サブリース会社はオーナーさまに代わって不動産経営を行い、空室の有無に関わらず賃料を保証します。自主管理で実施しないといけない業務をオーナーさまに代わって実施してくれるため、手間を大きく軽減できる上に安定収入が見込めるというメリットがあります。しかし、管理受託方式と比べ料率が15~20%と高くなります。また近年、サブリース会社の破綻や、保証賃料の遅延や契約違反などトラブルも多発しているため、サブリース会社選びが重要な方式になります。
-
管理委託方式
マンション管理に関わる全ての業務を管理会社に委託する方法です。管理業務を全て委託できるので、オーナーさま自身の業務的な負担が大きく減ります。また優れた管理会社と契約した場合、常にサービスの質の向上に努めているため、最先端のサービスの提案を受けることもできます。設備トラブルやクレームがあった際も連絡の窓口となってくれる他、迅速に問題解決のための対応を行なってくれるというメリットもあります。ただし、業務を委託するための管理料が発生します。時間と手間、入居者の満足度を考慮して、管理料の金額以上の価値を感じられた場合は管理委託方式を選択しましょう。
自主管理マンションでも問題ない?
すでに自主管理で不動産経営を行っている、もしくはこれから始めたいと思っている方で、
漠然と「自主管理で大丈夫なのか」と考えることはありませんか?
自主管理のリスクを理解していれば問題なし
弊社は大阪市北区にある不動産管理会社ですが、自主管理から切り替えたいというオーナーさまのご相談を多くいただいております。その多くの方が、自主管理を始めてみたものの継続が難しく、やっぱり管理会社に委託しようという結論に至っています。弊社は管理会社ですので、もちろん管理の委託を自信を持っておすすめします。ただ、不動産経営に正解はありません。自主管理にもメリットはありますし、もちろんデメリットもあります。それぞれしっかり理解した上でオーナーさまご自身でご検討ください。
自主管理マンションの
メリットとデメリット
自主管理マンションには、コストが抑えられたりとメリットがありますが、デメリットもあります。
自主管理マンションのメリットとデメリットをそれぞれご紹介します。
自主管理マンションのメリット
-
01
管理費を節約できる
管理会社に管理を委託する場合、月々の管理料がかかります。これは家賃収入の3~7%が相場であり、その会社によって異なります。自主管理の場合、管理から入居者募集までも全てオーナーさま自身で行うため、こういったコストをなくすことができます。
-
02
入居者との距離が近くなる
自主管理を行うことで、窓口はオーナーさま自身となるため、入居者の要望やクレームなどを直接受け止めることになります。その情報をもとに自身で改善策を考え、対策を打つことで、入居者の満足度を向上させ、高い入居率を維持することができます。管理を委託した場合、全ての窓口は管理会社になるため、直接触れ合う機会は少なくなります。
-
03
不動産管理の知識が身に付く
不動産の管理業務には専門知識が要求され、清掃業者や工務店などの専門業者に委託するのが一般的です。管理会社に委託している場合は、そういった業者との連携まで任せてしまうことができますが、自主管理の場合はご自身で連携を取る必要があります。業者選定から不動産経営の考え方など、実践の中で学ぶことができます。
自主管理マンションのデメリット
-
01
入居者の不満が募る可能性がある
副業として不動産経営を行なっている方や、物件から遠く離れた場所に住んでいる方が自主管理を行う場合、トラブルに対する初期対応が遅れる可能性があります。設備の不具合やクレームなどの場合には、初期対応が遅れると入居者の不満が募る可能性が高いです。入居者の不満が募ると、退去につながる可能性が高くなり、安定した不動産経営が難しくなります。その結果、今度は入居者募集業務に追われるため、悪循環に陥ってしまいます。自主管理を選んでこのような状況に陥ってしまっては、管理料などのコストを抑えても意味がありません。
-
02
資産価値が下がる可能性がある
自主管理の場合、管理会社(専門業者)ほどのクオリティで適切な管理を行うのは難しいです。定期的な点検や清掃作業、諸々の確認が滞る可能性があり、経年劣化が進行しやすくなることが考えられます。その結果、建物の資産価値が低下し、先々に売却を考えている場合でも望む価格で売却できないリスクが生じるかもしれません。また、美観を損なうことで入居希望者を募ることが難しくなる可能性もあります。売却の際にも、入居者目線でも、価値の低い物件となってしまうことで最も損をしてしまうのはオーナーさま自身です。
-
03
本業との両立が難しい
不動産経営を本業としている方は、管理業務に時間を割く余裕があるかもしれませんが、副業として行っている方にとっては両立が難しいこともあります。内覧や契約書の作成、退去手続きなどは、入居者との日程調整が可能な場合もありますが、急なクレームや設備の問題のような予測できない状況に対処する際は、時間を調整することが難しい場合もあります。こういった機会が多くなると入居者の不満にも繋がりますし、オーナーさま自身の本業にも支障をきたします。
マンションの自主管理には限界がある?
弊社にご相談いただくオーナーさまで自主管理の経験がある方が口を揃えて仰るのは「自主管理には限界がある」ということです。
マンションを自主管理する場合、オーナーさまへ負担がかかります。物件の規模や入居者の数が多いほどその負担も重くなるでしょう。
-
マンションの自主管理でやること
マンション管理を行う上でやるべきことは非常に多いです。賃料の出納業務やマンションの維持・修繕に関する企画、計画といった「事務管理業務」。入居者の要望、クレームを聞き取り、対処すべきこととそうでないことを区別し判断、必要な対処をご自身もしくは外部依頼の手配をする「入居者管理業務」。日々の掃き掃除やゴミ拾いといった日常清掃や、床のワックスがけやスポットで発生する特別清掃を専門業者へ依頼する「清掃業務」。マンションのエレベーターや消防設備、駐車場設備などの点検・修理を行う「建物維持管理業務」。これらは自主管理のオーナーさまが行う業務のごく一部です。内容は多岐に渡るうえ、大きな手間と時間がかかることは想像に容易いでしょう。
-
自主管理で起こるトラブル
マンションを自主管理する場合、トラブルへの対応もご自身で解決する必要があります。例えば「家賃滞納や夜逃げ」が起こった場合、もしも入居者が家賃保証会社と契約していなかった場合は、オーナーさま自身で督促を行い未払い分の回収をする必要があります。「騒音トラブル」が起こった場合は、対象の入居者に対して連絡を入れたり、貼り紙を作成してそれとなく注意をするといったアクションを起こす必要があります。入居者同士のトラブルに発展してしまっている場合はその仲裁まで行う必要があります。また「ゴミ出しに関するトラブル」も頻繁に起こります。曜日指定や場所を守らない人がいれば、注意する必要があります。問題を放置してしまうとルールを守っている他の入居者からのクレームにも繋がるので早急な対処が求められます。
-
自主管理のお悩みはエスタス管財にご相談ください
私たちは不動産経営の最良のパートナーとして、オーナーさまに寄り添ったサービスを提供いたします。2006年の設立以来、およそ20年に亘り不動産管理に携わり、オーナーさまを成功へ導くためのノウハウを蓄積しています。自主管理に限界を感じた、さらなる収益化、不動産経営の成功を目指したい、そんなオーナーさまはぜひ当社にご相談ください。