電気代の上昇がが続く中、2025年9月には政府による電気料金支援も終了しました。
おそらく電気代の上昇は一時的な社会現象ではなく、構造的な「コスト増」となると見て間違いないようです。
こうした状況下で、
電気代をどう抑え、どう吸収するかはこれからの不動産経営において避けては通れないテーマとなります。
今回ご相談いただいたのは、大阪市内にある築33年のテナントビル。
オーナーさまが感じていたのは、目には見えにくい収益の悪化でした。
「契約者から回収している電気代(検針収入)は変わらないのに、共用部の電気代だけがじわじわと増えている」
小さな差の積み重ねが、確実に経営を圧迫していく・・・
オーナーさまが抱いたそんな危機感が、今回の見直しのスタートでした。
本当の課題は電気代ではなかった
表面的に見えていた問題は電気代の高騰でした。
しかし、オーナーさまとのお話の中で、
見えてきたものは「先行きが見えない」という課題でした。
- 2027年の蛍光灯製造終了問題による不安
- 老朽化による照明トラブルでの事故発生による不安
- 修繕費が読めないことによる意思決定の遅れによる不安
これらが重なり、「先延ばしするほどにリスクが高まる」状況が生まれていました。
解決策は、共用部のLED化でした
そこで当社が提案したのは、共用部照明の一斉LED化。
ポイントは「交換すること」ではなく、今、やることで将来の選択肢を増やすという考え方です。
- 共用部をまとめてLED化しすることで、施工費を圧縮
- 電気代+ランプ交換費削減で、10年間約80万円の削減の見込み
- 2027年問題による駆け込みでの工事費用高騰の回避
さらに、後継品がなく通常なら下地工事が必要な箇所には、直管工事を部分採用。
無駄な内装工事を省き、コストと仕上がりのバランスを最適化しました。
「省エネ」以上に効果を生んだLED化
今回の提案工事が、オーナーさまに評価された理由は、
単なるコスト削減にとどまらず、抱えていた不安が解消されてことにありました。
1.収益の安定化
電気料金の上昇により、検針収入との差が拡大し、収益性が徐々に低下していました。
そこで、共有部全体をLED化を実施。
消費電力を大幅に削減し、10年間で、約80万円のコスト削減が見込めるシミュレーションを提示しました。
ランニングコストが安定し、長期的な収益改善につなげました。
2.2027年蛍光灯製造終了への不安解消
「いすれ対応が必要なのはわかっているが、後回しになっていた」_多くのオーナさまが抱える共通の悩みです。
しかし、対応を先延ばしにすると
- 駆け込み需要による工事費の高騰
- 突発的な故障リスクの増加
- 判断ストレスの増加
といったリスクは高まります。
そこで当社では、無料見積もり +電気代削減シミュレーションをセットで提示し、
「早く動くほどメリットが大きい」ことを数値で可視化しました。
結果として、
- 将来の費用増を回避
- 無理のないタイミングで計画的な更新を実施
- 長期的な電気代削減という“プラスの効果”を獲得
不安は“明確な安心”へと変わりました。
3.来館者の安全性・印象度の向上
老朽化した照明は、管球を交換しても十分な明るさを発揮できず、
夜間の通路や階段では、防犯、安全面の不安が生じます。
そこで必要なのが、単なるLEDの照明交換ではなく、照度設計です。
明るさと視認性を確保することで、
- 夜間でも安心して通行できる階段、共用部
- 防犯性の向上と事故リスクの低減
- テナント・来館者への安心感の提供
を実現しました。
4.費用を抑えるための管理・保守の手間を削減
照明交換費用の大部分は人件費です。
よって故障ごとの個別交換ではなく、一斉LED化を採用しています。
工事回数・作業人員を削減し、効率的にコストを抑制。
さらに後継品不足の箇所には、直管工事を用いることで、
下地やクロス工事を行わず、美観を保ったままの施工を実施しました。
また、蛍光灯や水銀灯は交換サイクルが短く、ランプ代や作業費が継続的に発生します。
LED化により寿命が大幅に延び、長期的な保守コスト削減と現場対応の負担、コストも軽減。
さらに、築20〜30年を超える建物では、
蛍光灯の安定器(バラスト)の故障による、突然の暗所発生リスクが高まります。
特にテナントビルでは、多くの人が利用する共用部で暗所が発生すると、
安全性や運営上の問題につながるため、リスク回避が重要です。
共有部を一斉LED化することで、
突発的なトラブルや緊急対応の発生を大幅に低減し、安定した運営体制を整えることになりました。
まとめ
今回のLED化工事は、単なる省エネ対策ではなく
「電気代高騰という外部環境に対する経営面での調整」と言える取り組みでした。
- コスト削減、かかる手間の削減による収益性の改善
- 将来への不安とリスクの解消
- 建物の印象と安全性の向上
これらを同時に実現できたことで、オーナーさまは「先を見据えた運営」を手にすることができました。
LED化は、単なる省エネ対策ではなく、
電気代高騰時代における長期的に経営を安定させるための有効な選択肢であることが、
今回の事例でおわかりいただけたのではないかと思います。
