「施設賠償責任保険」とは?
所有マンションやビルの施設・設備・管理の不備等により、万一事故が発生し、他人の生命や身体を害したり、他人の財物を損壊した場合、所有者が損害賠償責任を被った損害に対して、保険金が支払われます。
対象となる事故には・・・
・建物老朽化によって、マンション外壁が落下し、通行人にケガをさせてしまった。
・共用部の破損で居住者の物を壊してしまった。
・エレベーターの誤作動で居住者がケガをした。
保険会社や所有する建物、設備により加入内容やプランは様々ですが、漏水事故やエレベーターやエスカレーター事故など、被害が比較的大きく賠償額も高額になる損害もカバーすることができるので、マンション経営ではリスクヘッジの観点からも加入は必須の保険と言えます。

「施設賠償責任保険」加入方法
あまり知られていないようですが、施設賠償責任保険の加入の仕方には2つの方法があります。
①既に加入している火災保険に特約を付ける方法
火災保険加入の手続きをしてもらった代理店に、「施設賠償責任保険」を追加できるか、確認してみてください。
主な特徴
・賃貸業務に限定。
・漏水補償、昇降機賠償が自動セット
・火災保険に合わせた長期契約が可能(1年~最長10年)
②施設賠償責任保険のみ加入する方法
現在加入の火災保険とは別に、施設賠償責任保険のみで加入することができます。
主な特徴
・賃貸業務以外でも引受可。
・漏水補償、昇降機賠償は特約で付ける必要あり。
・建物㎡数で保険料算出。
・1年契約~最長5年契約。
保険会社によって、保険料算出方法や建物設備によって保険料に違いがある為、ひとくちに「どちらの加入方法がお勧め」とお伝えすることができませんが、保険代理店に依頼すれば、簡単に試算をしてもらえるので、一度ご相談されることをお勧めします。
相談できる保険代理店等がいらっしゃらない場合は、当社までお問い合わせいただければ、ご提案が可能です。
また、火災保険等で既にお付き合いのある代理店がある場合でも、2つの加入方法を比較するため代理店への追加相談でお見積り依頼しつつ、弊社のようなセカンドオピニオン的な会社からの見積りも併せて取られることをお勧めします。
既存の火災保険に特約を追加して加入するよりも施設賠償責任保険のみを別途で加入する方が、保険料がお得になる場合があるためです。
より良い保険内容で保険料の適正化を図るためには、複数の会社での相見積もりの取得は必須です。
まとめ
近年多発している災害級の大雨により雨漏りが発生し、居住者の財物に被害が出る事例が弊社でも非常に増えています。こうしたケースでも管理上の不備として、施設賠償責任保険の活用で保険金での対応が可能となる場合があります。
不動産経営のリスクヘッジとしての「施設賠償責任保険」は心強い経営者の味方と言えます。
万一に備え、施設賠償責任保険の加入有無をご確認いただき、もし未加入の場合は、加入の検討を強くお勧めします。