事故発生の第一報入電
排水管、給水管トラブルでの漏水は、発生率№1の事故です。堺市西区に位置する2DKファミリータイプで上階からの漏水事故が発生しました。
このマンション105号室の入居者から第一報がはいります。帰宅したら洋室の壁と床から室内全体に漏水があり、水浸し状態になっていると。
この電話で、入居者の方に上階の状況確認を依頼するも、半ばパニック状態なので確認ができず原因が特定できない状態。こうした場合、とにかく現場に急行です。
現場へ向かいながら、緊急対応できるパートナー水道業者への手配を行います。

初期対応
現場到着後にまずすべきは漏水の原因の特定と止水処置です。
水量の多さと漏水が継続している状況から給水管のトラブルと推測、まず上階2階のパイプスぺースの水栓バルブを閉め、水が止まるかどうか経過観察する必要があります。その間で、105号の被害洋室の家具を別室に移動し、被害の拡大を防ぎます。
案の定、バルブ閉めの止水処置により水量が少なくなってきます。その頃、手配の水道業者が到着、埋設の給水管を確認するため壁面を剥離、露出させた給水管のチェックを行ったところ、給湯給水管の継ぎ目のズレが原因での漏水と判明、その箇所のズレを解消、接続工事を施し壁面を埋めて復旧の初期対応が完了です。

被害状況と被害者のケア
壁内の埋設給湯配管の破損により水が室内に染み出し室内の壁から床面、絨毯まで水浸しで洋室の一室がまったく使えない状態です。
入居者家財の被害もひどく、ベッド、フロアマット、絨毯、衣類 等々洋室にあったものがほぼ全て水浸しで使えません。
洋室内の復旧には、壁紙のクロス張替え、床 CFの張替えが必要だと判断できましたが、水が乾ききるまで復旧工事には入れません。乾ききらないうちに壁面補修や床の補修を実施してしまうとカビ発生の原因を作ることになるためです。
この復旧までの間で怠ってはいけないのが被害者である入居者へのケアです。
不便をお掛けすることへの謝罪をしつつ、今後の不安になる点をヒアリングしておきます。
● いつ元の生活に戻れるのか?
● 濡れた家財の補償はきちんとされるのか?
この2点への不安感があるようなので、水が乾き切るまで復旧工事ができない旨と工事段取りを説明。濡れた家財の補償では保険対応を進めていることと、保険の適用範囲内にはなるが、家財補償は可能な限り行うことをお伝えします。
被害に合った入居者にとってゴールが見えないことが一番のストレスになります。生活や補償の不安でストレスを感じている上に、説明不足などのケア不足があればストレスが倍増してしまうことがあります。こうした心のケアの対応如何でクレームなどの二次トラブルの発生が抑止できるかどうかがが決まります。
問題解決には、被害にあった入居者の心のケア、スピード対応、適切なタイミングでの説明も必要不可欠となります。

保険申請代行手続き
今回の漏水原因は物件の設備にあり、被害に関する補償は全てオーナーさま負担となります。少なくないであろう出費に落胆の様子が見えたオーナーさまに対し、加入中の火災保険証券の確認をお願いしました。火災保険にて補償が 可能かどうかの確認するためです。
実際、被害状況を照らしてみると、施設賠償特約、破汚損などで補償の適用ができる可能性が高いと判断できました。
保険会社への事故報告には被害状況の説明が欠かせないため、当社のような現場処理する会社が担当する方が間違いが起こりにくくなります。 オーナーさまから代行手続きの承諾を得、保険申請に必要な見積書の取得、提出、被害写真などの準備、保険会社への事故原因や被害状況の説明などを行います。
室内の復旧工事見積りと、入居者の濡れた家財道具の被害内容を確認から被害総額が試算。
今回の保険申請では、この被害金額すべて保険の補償を受けることができ、オーナーさまの実費費用負担なし、入居者への家財補償も十分対応できました。
長期入居への管理会社の役割
こうした漏水の止水から応急処置、復旧までの対応ができるのは管理会社として当然ですが、その被害状況から火災保険で補償が出るか否かの判断やサポートまでできる管理会社は少ないようです。
漏水発生からの初期対応、ケア、保険申請代行、補償と先読みをしつつ着実に段取りを取ることでオーナーさまの費用負担実質ゼロ、被害にあわれた入居者への補償も早期に実施することができました。
全てが解決した後、当社の対応に納得いただけた入居者は、そのまま入居を継続されています。
二次クレームに発展し、生活に支障をきたした分も損害賠償されるのか、または対応に満足いただき、これからも継続的に入居いただけるかは、管理会社の対応如何で変化することがお分かりいただけると思います。
今の管理会社の対応に少しでも不安があれば、ぜひ当社までご相談ください。