2021.10.01
#売上UP
無断駐車が頻発する狭小地、収益化で一石三鳥の解決策で成功

活用しづらい狭小地をそのままにしておくと、時に不法に使われてしまうことがあります。
そうした狭小地やデットスペースをうまく活用することで小さいながらも売上げのアップや入居者満足度アップに貢献する対策案があります。
無断駐車が頻発するスペース改善の依頼を受け、一石三鳥のアイデアで問題解決。
課題
- 無断駐車の是正対策はどうするのがよいのか
- スペースを塞ぐにも色々な方法があるがなにがいいか。
- ベンダー選びで重視すべきことはなにか。
解決
- 是正対策は二つの側面から検討が必要。
- 収益をアップする是正対策があれば検討すべき
- ベンダーの運営面の対応力、その体制が大事です。
-
エリア
大阪市住吉区
-
物件種別
一棟マンション
-
タイプ
単身
-
戸数
19戸
-
構造
鉄骨造
無断駐車の是正2つの対策
当物件の一階部屋ベランダ前のスペースに無断駐車が常習化。車が乗り上げるので縁石が削れるなど建物にも損傷があり、このまま見過ごすわけにはいかないとオーナーさまからの依頼。無断駐車できないようポール新設の要望をお受けしたのが始まりです。
こうした無断駐車への対策は大きく分けて二つあります。
1.心理的に駐車させない対策
2.物理的に駐車できないようにする対策
通常この二つの対策で無断駐車の是正を図ります。
まず着手するのは無断駐車している車と人間への対策です。私有地の場合、警察は直接動いてくれませんが、車の所有者には連絡をするなど間接的に対応してくれるので、まずは警察へ通報しておきます。現地では車に直接通知文面をはさみ込み二度と駐車しないよう告知します。特定される車の場合は、こうした心理的な対策で大半は解決しますが、不特定の車の駐車の場合、これでは解決に至りません。

社内検討から2つのアイデア
不特定の車が駐車される場合、心理的対策ではイタチごっこになるケースが多くなるので、もう一つの対策である物理的に駐車できないようにする対策が必要になります。
今回、オーナーさまからのポール新設の要望は,駐車できないようにする物理的対策になります。
ただ、ポール新設には少なくないコストが発生すること、そのコストで得られるメリットが生まれにくいことから、他に違った対策がないか社内の検討会議でアイデアを出すことからスタートさせました。
「スペースを塞ぐならポールではなくてもいいのではないか?」の意見から2つのアイデアがうまれます。
1.自動販売機の設置アイデア
2.宅配ロッカーの設置アイデア

2つの設置アイデア
ひとつ目の自販機の設置アイデアです。
人通りが多くはない場所なので、多くの売上げは見込めない前提ですが、そもそも無断駐車させないための対策がメインなので、そのスペースを塞ぐことができるならば少しの売上でもプラスになります。
ここでの課題は、売上が期待できないので運営手間をかけるのはNGであることです。
例えば、空き缶が散乱し美観を損ねることや近隣からのクレームで、掃除に動くことになるとそれだけでコスト高になります。
美観を考え対応処理をしてくれる自動販売機ベンダー会社選びがなにより大事になります。
2つ目が宅配ボックスの設置アイデア。
当物件は 単身マンションなので不在時に荷物を預かる宅配ボックスを設置することは非常に有効な施策になると考えられます。
ポール新設と比べ、よりコストは必要になりますが、入居者へ新たな生活利便性を提供することとなり、入居者満足度を上げる対策になります。
ポール新設対策のようにメリットの出せないコストよりも、少しでも売上UPや入居者満足度UPに貢献できるコストの方が良策だと考えられるので、そのままオーナーさまに提案したところ、2案ともに快諾、導入決定をいただくこととなりました。

各ベンダーとの折衝とその注意点
設置スペース、販売価格、販売手数料など数社の自動販売機ベンダー会社との折衝です。各社販売手数料に大差はなく、やはり考えないといけないのは運営体制。美観を損ねないようきちんと対応ができる会社かどうかが選択の基準となります。
宅配ボックス設置でも、適正個数、設置場所、メンテナンス内容のチェックはもちろん必要ですが、やはり運営面でトラブルが起きないよう問題点の把握とその是正対応まで考え、提案ができるメーカーを選ぶ必要があります。
複数の業者、メーカーとの折衝を行う上で、選択する基準を明確にして、準備を進めることで効果性の高い設置運用が可能となります。
設置後の成果、費用対効果
自動販売機と宅配ロッカーの設置後、物理的に駐車できるスペースがなくなったことで、当然ながら無断駐車は一切なくなりました。ひとまず目標達成です。
今回の提案でかかる投資費用は、宅配ロッカーの設置での毎月のランニングコスト1万円になります。入居者の満足度は数値で判断できないだけにきちんとした効果性は図れませんが、間違いなく現入居者の満足度はあがり、空室への入居促進効果も見込める状況にあると思います。
自動販売機は想定以上によく売れ、販売手数料が月間平均7,000円計上できています。
宅配ロッカーのコストを差し引くと毎月3,000円のコストが発生する計算ですが、十分成果を実感できる対策になっていると思います。
まとめ
今まで価値を生まないどころか、美観を損ね、外構を傷つけるなどデメリットにしかならなかったスペースを自動販売機設置のアイデアと提案で収益化が可能になりました。
また宅配ロッカーの設置で低コストながら入居者満足度を上げる成果をだすことが可能になりました。
その状況に合わせた提案ができるかどうかも管理会社には必要なスキルだと考えています。そうしたアイデア、提案できる管理会社をお探しなら是非、お問い合わせください。
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