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2022.08.31

#空室対策

失敗しないマンション名の変え方をお伝えします。

失敗しないマンション名の変え方をお伝えします。

マンションの名前は、竣工された時代を映しだします。
特に昭和築のものであれば、所有者の苗字やその地域名がそのまま使われていることが少なくありません。
例えば、入居ターゲット層を20代に設定し、リノベーションや大規模修繕工事しておきながら、マンション名が昭和のままではミスマッチが起こります。

マンション名変更のメリットと変える上で注意すべき点、その段取りを当社事例をもとにお伝えします。

課題

  • 築古マンションを競合と戦えるようイメージを変えたい。
  • 効果のでる変更の仕方は?
  • マンション名変更で気をつけるべきこと。

解決

  • マンション名の変更を検討してみる
  • 変えた後の周知が肝心
  • 入居者には早めの告知と丁寧な説明を
  • エリア

    大阪市住吉区

  • 物件種別

    一棟マンション

  • タイプ

    ファミリー+店舗

  • 戸数

    4戸数

  • 構造

    鉄骨造

マンション名を変更する目的

 マンション名の変更は、主に次の3つのタイミングで行われます。

・所有者変更のタイミング

・リノベーション、大規模修繕により一新されるタイミング

・火事、事件発生後に一新したいタイミング

  これまでのマンションのイメージや印象を一新したい時にマンション名の変更を考えることが多くなります。これは、空室解消を目的とするケースです。これは3つ目に挙げた事件などの発生後にも同じことが言えます。

よって、マンション名を変える理由を、まず、入居者やテナント、仲介業者など関係者にきちんと説明することが重要です。

この説明の不足により「何かあったのでは?」と逆にネガティブなイメージを与えてしまうことに要注意です。

当社での取組み事例

 建築から約40年経過、これからの不動産経営を見据え、住居のリノベーションと大規模修繕を予定するマンションです。

当マンションは、総戸数4戸ながら、利用種別が住居2戸と店舗2戸の2種あります。長年入居していた住居2戸、3DKの部屋の退去をきっかけに住居のリノベーションと大規模修繕を計画、今回の一連の工事テーマを「賃貸市場で戦える物件にする」と決定し計画をスタートさせました。

マンション名変更の目的

 リノベーションする住居のターゲットを、戸数が少ないマンションであることと地域性を考慮し、30〜40代で子どものいない落ち着いたご夫婦に決定。大規模修繕もこのターゲットに合わせ落ち着いた雰囲気の外装カラーへと変化させることになります。

そこで、今回の一連の工事テーマである「賃貸市場で戦える物件にする」を達成するには、マンション名の変更が必須ではないかと提案を出しました。 

 というのも、当初このマンションは地域の名前をそのまま使い、「メゾン〇〇」と昭和感丸出しの名前が付けられていました。ターゲット層に親しみやすく、施工後の物件に合う名称でなければ、戦えるマンションにはならないとの判断を、オーナーさまも納得いただき名前の変更に着手することに。

大規模修繕で外装カラーを単色のベージュから、深みのあるブルーをアクセントに、ブルーと相性の良いベージュとグレーを使い、落ち着いたカラーに変更したことから、イタリア語で「青い住まい」という意味の洗練されたマンション名に決定しました。

決定後の説明

 住居はリノベーション途中で、まだ募集前であったので、契約中の店舗に対し、実際に対面での説明を実施。

今回のマンション名変更理由が「リノベーション、大規模修繕による一新」であることをきちんと説明したことで、店舗の方も、建物が綺麗になるし未来に向かった一新が理由であれば協力したいと、快諾いただき、トラブルなく変更の取り組みが完了しました。

変更後の活動と成果

 新たなマンション名の決定後は、早速、リノベーションした空室募集の開始です。

募集時には、仲介店舗に繰り返し訪問し、一人でも多くの仲介営業マンと実際に会うことを重視しました。新たなマンション名を浸透させる必要があるためです。

また、同時に現地でモデルルームも開催。一新した建物外観、共用部、室内を実際に見てもらい、写真撮影をしてもらうことで、仲介店舗の募集システムの情報更新を促します。

 こうした地道な周知活動を実施した結果、設定したターゲット通りの入居者で成約、満室の成果を出すに至りました。マンション名の変更だけで満室の成果が出たとは言えないものの、変更による効果は多くの仲介営業マンの発言から見ても明らかでした。

マンション名を目にし、耳にしたとき物件のイメージは作られるので、昭和感の漂うマンション名ではなく、新しくも落ち着いたイメージを感じ取ってもらえる名称だとの評価の声が上がりました。

マンション名変更で気を付けるべき4ポイント

マンション名変更で気をつけるポイントは主に4つあります。順にみていきます。

①新名称に「商標登録」されているブランド名は使うことができない。

 ブランディングの観点から、マンション名称をシリーズ化している企業や、前所有者がブランド名を「商標登録」している場合は、引き続き利用することができません。マンション購入時に物件名の変更が条件に入ることもあります。

②建物名称が登記されている場合は手続きが必要。

建物名称が登記されている場合は、法務局で表示変更登記を行う必要があります。

③入居している企業や個人への影響を考慮する。

 マンション名の変更は、入居者に様々な影響があります。

 個人の場合は、マイナンバーカード等建物名の記載があるような書類の変更手続きをしてもらう必要があります。法人の場合は、名刺・販促物・会社案内などに建物名を表記している場合には、個人と比較すると対応すべき範囲はひろくなります。

 少なからずマンション名の変更は入居者やテナントにストレスをかけることになるという認識が必要です。そのため、マンション名変更で大切なのは、入居者への早めの通知と丁寧な説明だと言えます。

④空室募集営業でいち早くマンション名の浸透を図る。

 新たなマンション名をいち早く知らせたい相手は、仲介営業マンになります。より多くの部屋探しをするユーザーに空室を紹介してもらうためです。地域の仲介営業店舗を新しいマンション名が浸透するまで、地道に何度も訪問し伝えることが必要になります。

まとめ

 マンション名の変更は、物件イメージを変えてライバルのマンションの空室と戦い、選ばれるための対策となります。しかし、現在お住まいの入居者や契約テナントからすると変更手続きなどが必要な場合があり面倒くさいものになります。また、「事件絡みでは?」と間違ったネガティブ情報として伝わる事さえあり、所有者本位の勝手な変更手続きは避けなければなりません。

 変更時のリスクをきちんと抑え、うまくマンション名を変更、浸透させることができれば、物件イメージを大きくプラスにすることも可能です。マンション名を変更しようとお考えの際、参考にしていただければと思います。

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